Brave Place Search API: Google Mapsに代わる、コストを大きく抑えるソリューション

Brave Place Search APIの改良版をリリースしました。店舗、ランドマーク、観光スポットなどの実際の場所を検索できるエンドポイントを追加し、世界中で約2億件に及び現在も増加中のポイント・オブ・インタレスト(POI)インデックスから情報を取得できるようになりました。

このAPIは、月間22億件を超えるクエリを処理しBrave Search マップを支えるBrave Searchにおいて、Place Searchの中核を担っています。改良版は本日より、Brave Search APIのSearchプランを通じて一般公開され、1,000リクエストあたり一律5ドルでご利用いただけます。

Place Search APIが注目に値する理由は2つあります。まず、品質がGoogle Mapsに匹敵する点です。これは後述の検証(BraveのPlace Searchエンドポイントと1,000件の実際のクエリを用いて実施した比較検証)で確認できます。次に、Brave Place Search APIはGoogle Maps API(1,000リクエストあたり32〜35ドルから)のごく一部のコストで利用できる点です。これにより、同等のPlace Search機能をBraveでは6〜7倍安価に実現できます。

本記事では、このAPIが返すデータの内容、活用場面、Google Mapsとの比較結果、そしてBraveの独立した検索スタック上で構築する意義について詳しく解説します。

1回のPlace Searchリクエストで、評価、営業時間、写真、距離情報を含むランキング付きのPOIが返されます。1,000リクエストあたり5ドルのSearchプランでご利用いただけます。
1回のPlace Searchリクエストで、評価、営業時間、写真、距離情報を含むランキング付きのPOIが返されます。1,000リクエストあたり5ドルのSearchプランでご利用いただけます。

機能概要

単一のエンドポイントから、世界中で約2億件に及ぶPOIに加え、都市、国、地域、道路のインデックスにもアクセスできます。これは、Brave Search マップを支える中核機能です。

クエリと検索対象の場所を以下のように送信します。

curl "https://api.search.brave.com/res/v1/local/place_search?latitude=37.7749&longitude=-122.4194&q=coffee+shops&radius=1000"
  -H "X-Subscription-Token: <YOUR_API_KEY>"

座標が分からない場合は、location=tokyo japan のように地名を指定することもできます。クエリを完全に省略すると、Explore modeが有効になり、指定地点の周辺情報のスナップショットを取得できます。これは地図表示に最適です。位置情報のヒントを一切与えなくても動作し、その場合はグローバル検索が実行されます。

各結果には、そのまま表示に使える以下の情報が含まれます。

  • 名称、URL、座標、完全な住所
  • 評価、レビュー数、価格帯、カテゴリ、料理の種類
  • 営業時間(本日の営業時間を含む)、電話番号、メールアドレス、タイムゾーン
  • 写真、検索の中心地点からの距離

これらすべての属性が、1,000リクエストあたり一律5ドルで利用可能です。追加の属性ごとに料金が発生するGoogleとは対照的です。

より詳細なデータが必要な場合は、各検索結果に含まれるidを利用できます。このidを/local/poisに渡すとさらに詳しい情報が得られ、/local/descriptionsに渡すとAIが生成した要約を取得できます。特筆すべきは、このIDはWeb検索結果からも取得できる点です。つまり、1つの実装だけでローカル検索とWeb検索の両方に対応できます。

アプリやエージェントでの多様な活用法

ご自身のプロダクトについては、皆さんの方がよくご存知でしょう。ですので、何を作るべきかをここで指示するつもりはありません。ただ、このデータは非常に充実しているため、通常であれば複数のAPIを組み合わせて実現するような処理を、1回の呼び出しでカバーできます。

  • 「近くのお店」検索: レストラン、ジム、EV充電スタンド、ATMなど。座標を基準に半径を設定し、ランキング形式のリストを表示できます。
  • 旅行ガイド: Explore modeとcitiesパネルを組み合わせることで、見どころを提示し、そこからホテルや観光スポットの詳細情報へと掘り下げられます。
  • 店舗検索サービス: マップスタックのライセンスを取得せずに、「近くの店舗を探す」機能を実装できます。
  • マップダッシュボード: zoom_levelのヒントと座標情報を、そのままタイル表示に反映できます。
  • ジオフェンス通知: 「500m以内で評価の高いランチスポット3件」のような検索にも対応できます。
  • AIエージェント: モデルが推論に活用できる、構造化された最新の場所データを提供します。

重要なのは、この幅広さです。どう活用するかは皆さん次第です。

1回のPlace Searchレスポンスが、「近くのお店」リスト、旅行ガイド、マップビュー、そしてAIアシスタント向けの構造化コンテキスト、という4つの用途に対応します。
1回のPlace Searchレスポンスが、「近くのお店」リスト、旅行ガイド、マップビュー、そしてAIアシスタント向けの構造化コンテキスト、という4つの用途に対応します。

radiusパラメータは、指定範囲で厳密に区切るのではなく、その周辺エリアを優先する形で機能する点にご注意ください。約20km以下であれば、精度の高い「近くのお店」検索結果が得られます。有名なランドマークを検索する場合は、範囲を広めに設定するか、このパラメータ自体を省略してください。用途に応じて適切に設定することで、結果の精度を維持できます。

Google Mapsとの比較

Google Mapsがより成熟したプロダクトであることは否定しません。

しかし重要なのは、Braveが構築の土台として十分な水準にあるかどうか、そしてBraveを選ぶことで何が得られるかという点です。この問いに答えるため、1,000件の実際の、グローバルかつ多言語にわたる場所検索クエリを、BraveとGoogle Mapsの両方で実行しました。LLMによる審査員が、各ペアをリコール、精度、ランキング、総合品質の観点で評価しました。

結果は、総合品質で僅差の2位:10点満点中6.4対7.3でした。

とはいえ、両エンジンの特性は同一ではありません。それぞれ異なる領域で強みを発揮しており、そこに実用上のポイントがあります。

Braveが勝る点:

  • カバレッジ: Braveは実在する場所をより多く返します(リコール7.2対6.8)。Googleは結果を絞りがちです。
  • 曖昧な名称: ヨハネスブルグ付近で"africa"を検索すると、Braveは1km先の「Africa」という名の店舗を返します。一方Googleは2,000km離れた大陸を返します。このクエリタイプではBraveがリコール8.0対6.1で勝利しました。
  • 道路名・住所: "waka sakai line"のようなクエリでは、GoogleのPlace APIは遠方の結果を1件返すか、何も返さないことが多いです。Braveは正しい近隣の結果を返します。

実際のローカル検索のロングテール(名称、住所、道路名、あるいは曖昧な表現など)において、Braveは有用かつ身近な結果を返す可能性が高いです。

Brave対Google Maps、1,000件のクエリによる比較。総合品質は僅差(7.3対6.4)。Braveは網羅性(リコール)で優位(7.2対6.8)。Googleは精度で優位(8.2対6.2)。両者は異なる強みを持っています。
Brave対Google Maps、1,000件のクエリによる比較。総合品質は僅差(7.3対6.4)。Braveは網羅性(リコール)で優位(7.2対6.8)。Googleは精度で優位(8.2対6.2)。両者は異なる強みを持っています。

Braveが劣る点:

  • カテゴリ検索のランキング: 「近くのケバブ屋」のような検索では、Googleの方がより確実に近い結果を上位に表示します。
  • 曖昧さの影響: カバレッジが広い分、関連性の低い結果が混入することがあります(精度6.2対8.2)。

乗り換えるべきなのは誰か?

名称、住所、道路名といったロングテールなクエリを多く扱う場合や、カバレッジを重視する場合は、Braveが現時点で強力な選択肢となります。一方、クエリのほとんどがカテゴリ検索で精度が何よりも重要な場合は、Google Place Search APIにわずかな優位性がありますが、その差はごく小さいものです。実際に自社のクエリで試してみることをお勧めします。

Brave Search APIの価格を考慮すると、BraveとGoogleを組み合わせたアンサンブル構成を検討する価値もあります。

この評価における注意点: Brave対Google Place Search APIの評価は、LLM(Opus4.8)が審査員を務めました。非常に高い能力を持つモデルですが、特有の癖がないわけではありません。例えば、簡潔にするよう明示的に指示したにもかかわらず、リスト表示の長さに対して冗長な回答を評価する傾向が見られました。もう一つ、審査員が捉えきれていない重要な注意点として、データの鮮度の問題があります。この点では、Googleに一朝一夕には埋められない優位性があります。多くの事業者は、営業時間や電話番号などの変更を、Web上に反映する前にGoogleビジネスプロフィール上で先に更新するためです。Braveは、自社のWebクローラーとWeb Discovery Project(WDP)の信号からデータを取得していますが、これらは定義上、事業者がGoogleに直接提供する情報に比べて限定的なものになります。

料金の違い、詳細

Braveは1,000リクエストあたり一律5ドルで、すべてのフィールドが含まれます。さらに、各プランには毎月5ドル分の無料クレジットが付いています。

Googleは、SKU(製品単位)ごとに課金される仕組みです。実際に使用するエンドポイントは、その価格表の中でも最上位の料金帯に位置しています。

Brave Place Search Google Text / Nearby Search(Pro)
1,000件あたり(基本料金) 5.00ドル 32.00ドル(エンタープライズ:35.00ドル)
料金モデル 一律料金、全フィールド込み SKUとフィールドマスクによる段階制
無料枠 月5ドル分 SKUごとに上限あり。全体共通の200ドルクレジットは廃止

基本料金の時点で、Braveは6〜7倍安価です。さらに、Googleではフィールドマスクの段階制によって料金が上乗せされる前の話です。Braveでは、評価、営業時間、写真といった情報がすべて同じ呼び出しに含まれます。

(Googleの数値は、2026年の公式価格表に基づいています。両社とも大口利用者向けの割引制度があります。)

独立したインデックス上に構築

多くの検索APIは、Googleからデータをスクレイピングしています。これは製品を提供する企業にとって、深刻なリスクを抱えることになります。

スクレイピングはサービス利用規約に違反します。Googleはこれに関連してプロバイダを訴訟したこともあります。スクレイピングによるフィードは制限を受けるか遮断される可能性があり、また真のZero Data Retentionを実現することもできません。

Braveは異なるアプローチで構築されています。欧米で3つ存在する独立したグローバル規模の検索インデックスの1つ、そしてBig Tech以外で唯一のインデックスを運営しています。Place Searchも含め、すべてのスタックを自社で所有し運営しています。これが意味することは以下のことです。

  • スクレイピングによるリスクがない: あなたのプロダクトが、Googleを非公式にスクレイピングするサービスに依存することはありません。スクレイピングに依存したサービスは、サービス品質が不安定で、いつ完全に停止してもおかしくないリスクを抱えています。
  • Zero Data Retention: クエリは保存されず、ログにも記録されず、個人と紐づけられることもありません。
  • 利益相反がない: あなたのクエリを使ってモデルを学習させることはありません。
  • SOC 2(Type II)認証: 法務・セキュリティ審査がよりスムーズに進みます。
  • 単一プラットフォーム、単一のID体系: Place Search、Web Search、POI詳細情報、AI要約は、IDと同じ1,000件あたり5ドルのプランを共有しています。

AIを活用したプロダクトを構築するなら

フロンティアモデルは、今やコモディティ化しつつあります。そうしたモデルにどのようなコンテキストを与えるかが、プロダクトの差別化要因になっています。

これは、Brave自身の研究でも証明されています。Ask Braveはオープンウェイトモデル(Qwen)を、Brave LLM Context API上で動作させています。より優れたグラウンディングデータの力だけで、ChatGPT、Perplexity、Google AI Modeと真正面から競い合い、そして勝利しています。

Place Searchは、「ローカル版」を担う存在です。レストランをおすすめしたり、「近くで今開いている店は?」に答えるエージェントには、構造化された最新の場所データが必要です。このエンドポイントは、まさにそのデータをLLM Context APIと同じSearchプランで提供します。Web知識と世界知識を、1つのサブスクリプションでカバーできます。

開発をより速く進められるよう、このAPIにはCursor、OpenCode、Claude Code向けの Skills が付属しており、さらにポータル内の API Assistant が適切なエンドポイントとコードを案内してくれます。

今すぐ始めましょう

curl "https://api.search.brave.com/res/v1/local/place_search?location=paris+france&q=museums&country=FR"
  -H "X-Subscription-Token: <YOUR_API_KEY>"

Place Searchは、Searchプランで今すぐ利用できます。1,000リクエストあたり5ドル。毎月5ドル分の無料クレジット付き。今日から本格的なプロダクト構築を始めるのに十分な内容です。

  • サブスクリプションに登録してAPIキーを取得する
  • APIリファレンスを参照する
  • Brave Search APIのSkillsをAIエディタに読み込む

価格情報の出典:

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