Brave TalkにWeb3コールを可能とするNFTによるトークンゲートが追加されました

本日、プライバシー保護に特化したビデオ会話ツールBrave TalkのWeb3新機能であるトークンゲートを発表します。Web3によるBrave Talkのコールでは、ホストがNFTやPOAP1を使用して、トークンゲートによるアクセス制御、アバターの設定、モデレーター権限の割り当てなどを行うことができます。またWeb3コールは、Braveブラウザに組み込まれたBraveウォレットのユーティリティを拡張します。ブラウザ、ウォレット、ビデオを統合した、史上初の完全統合型Web3ライブイベントプラットフォームを実現します。

他のビデオ会話ソリューション(ZoomやGoogle Meetなど)では、ホストはパスワードを使用してコールへのアクセスを制御することしかできませんが、Braveの新しいWeb3コールでは、ユーザー認証と承認に関する新しい機能が実現されています。NFTは売買が可能なため、NFTをゲートシステムとして使用することで、チケットを持っていれば入場できるイメージで、現実のイベントを模したビデオ会話システムが可能になります。

トークンゲートはBrave Talkの重要な開発要素で、ホストはNFTやPOAPをライブイベントへのアクセスパスとして使用することが可能です。例えば、コミュニティはトークン保有者のためにメンバー限定のコールを開催することができます。クリエイターは、トークンを保有する特定のファンに対して、そのトークンへの独占的なアクセスを提供することができます。ビジネス面では、オープンなNFTマーケットプレイスを利用して、イベントのチケットの販売や再販を行うことができます。 

Web3コールは、Web3ウォレットがあれば、どのブラウザでもBrave Talkの全ユーザーが利用可能です。ホストがWeb3コールを開始する際には、プレミアムトーク・サブスクリプションに加入している必要があります。

Web3コールの開始方法

Web3 Brave Talkは以下の手順で開始することができます。

  1. Braveブラウザでtalk.brave.comにアクセスします
  2. Host a Web3 Call をクリックします(Premium Talkプレミアムに加入している場合のみ表示されます)
  3. Web3ルームを作成する際(または入室する際)に使用するウォレットアカウントを選択し、Web3ウォレットで認証をする必要があります
  4. アバターで使用するNFTを選択します
  5. 参加者が必要なNFT/POAPコレクションを必要に応じて選択します
  6. コールに参加するリンクを参加者に共有します

注:Web3トークを開始したり、参加したりする際には、必ずしもBraveウォレットを使用する必要はありません。ブラウザベースまたはハードウェアのウォレットであれば、どのようなものでも使用可能です。

トークンゲートとは?

トークンゲートは、Web3におけるアクセス制御の主な方法の1つで、一般的に認証(authentication)と認可(authorization)の2つの部分から構成されます。

認証(Authentication)

Web3認証(authentication)は、あなたが所有するブロックチェーン・ウォレットアドレスから始まります。所有権の検証は、ウォレットの所有者だけが生成できるウォレット固有の署名を用いて行われます。

  1. サービスがメッセージを送信します
  2. クリプトアドレスを使用してメッセージに署名します
  3. メッセージをサーバーに送り返します
  4. サービスは署名の検証を行い、あなたがそのアドレスを「所有」していることを確認します2

Brave Talkは、Web3認証にSIWE(https://eips.ethereum.org/EIPS/eip-4361)(Sign-In with Ethereum)プロトコルを使用しています。

認可(Authorization)

トークンゲートにおいて、認可(Authorization)とは必要なトークンをそのアドレスが保持していることを確認するプロセスを指します。

  • NFTオーナーシップ: NFTコレクションを一つ以上指定すると、参加者がWeb3ルームに参加するためにはウォレットアドレスが同じコレクションのNFTを保持している必要があります
  • POAPメンバーシップ:POAPイベントを一つ以上指定すると、参加者がWeb3ルームに参加するためにはウォレットアドレスが同じグループのメンバーである必要があります。

認可オプションは本来これだけではありませんので、将来的にオプションは拡張されるかもしれません。現時点の認可オプションは一般的に使用されているNFTやPOAPを使用する方法のみが採用されています。

Web3 Brave Talkのこれから

私たちはWeb3トークを皆様に提供できることを嬉しく思いますが、すでに以下のような機能拡張について検討しています。

  • Ethereum以外のNFTのサポート:現時点では、イーサリアムNFT(ERC-721)のみがサポートされています。近日中に他のプラットフォームのNFTにもトークンゲートを拡張したいと考えています。
  • 任意のトークンによるトークンゲート:指定された数量のトークンを保持している人のみがコールに参加できるようなオプションです。
  • 過去のオーナーシップに基づくトークンゲート:これは現在提供しているオプションの別のバリエーションです。現在保持しているかどうかだけでなく、過去の所有状況も考慮されます(例:これまでに必要なNFTコレクションを所有していたことがあるかどうか)。
  • 参加者へのクリプトの送信:参加者同士がすでに認可されている場合に送信先アドレスがすでに入力されている状態で「クリプト送信」オプションが表示されます(送信者は送信数量を入力し、トランザクションを承認する必要があります)。

これらはアイデアのほんの一部です。Brave Talkで今後必要な機能に関して皆様からのご意見を私たちへのツイートや、GitHubでのIssueの投稿でお待ちしております。


  1. POAPはProof of Attendance Protocolの略で、現実世界におけるカンファレンスやコンサートなどへの参加を証明するNFTです。詳細はpoap.xyzをご覧ください。 ↩︎

  2. オーナーシップはウォレットがアドレスを生成した秘密鍵にアクセスできることを意味します。 ↩︎

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