ファースト・パーティ・セット:別々のサイトが同一サイトと認識されプライバシーへの懸念となる
Googleは、ブラウザにサイト間のプライバシーを保護するバリアを弱体化させる「ファースト・パーティ・セット」という機能を提案しています。これは憂慮すべき有害な機能です。
この記事を読む →プライバシー・エンジニアリングVP 兼 シニア・プライバシー研究者であるPeter Snyderによる投稿です。
Braveは、Googleの “Web Environment Integrity"(WEI)提案に強く反対します。Webに関するGoogleの最近の変更や提案の多くがそうであるように、“Web Environment Integrity” は、ユーザーから力を奪い、そして奪われたその力は(Google自身のものを含む)大規模なWebサイトのものとなります。BraveはChromiumを使用していますが、BraveブラウザにWEIは導入されません(今後も導入されない予定です)1。 さらに、いくつかのブラウザは、WEIよりは制限されているものの、WEIに似た類似の機能を導入しています(例:一部のWebAuthnやプライバシーキー)。
GoogleのWEI提案には苛立ちを感じますが、驚くことではありません。WEIは、インターネット上のリソースをどのように読み込むか/どのようにサーバーとやり取りをするか/Webをどのように使うか、などをブラウザ・ユーザーがコントロールできないようにするGoogleの継続的な取り組みの新しいものにすぎません。GoogleのWebBundles提案は、ユーザーが不要なページコンテンツをブロックしたりフィルタリングしたりすることを難しくしました。GoogleのFirst Party Sets機能は、ユーザーがどのサイトにユーザートラッキングを許可するか決定することを難しくしました。Googleによるブラウザ拡張機能の制限 は、uBlock Originのようなトップクラスの広告・トラッカーブロック拡張機能を機能不全にすることで、ユーザーがWeb体験をコントロールすることを難しくしています2。繰り返しますが、Braveブラウザではこれらの機能をすべて無効にするか、修正するか、いずれかの対応をします。
Webは、情報を共有し、アプリケーションを配布するための、世界で最もポピュラーで、そしてそれゆえに最も重要なオープンシステムです。ユーザーがWebとの関わり方をコントロールでき、ユーザーが検査することも、理解することも、修正することもできないような、ブラックボックスの連続のようなものにWebがならないようにすることが重要です。GoogleのWEI提案は(他の多くのGoogleの提案と同様)、意図的にユーザーから、大規模なWebサイトや広告主へとパワーをシフトさせています。
WEIは、GoogleがWebに対して推し進めている恐ろしい方向への新たな一歩です。Webユーザーには、ユーザーを制限や管理が必要な敵として扱わないブラウザが必要です。
ユーザーのプライバシーまたは利便性を損なうChromium機能を削除または無効にしています。これらの変更の一覧は、こちらをご覧ください。https://github.com/brave/brave-browser/wiki/Deviations-from-Chromium-(features-we-disable-or-remove) ↩︎
デスクトップ上のBraveブラウザは、人気のある、ユーザーに役立つ特定のManifest v2拡張機能のサポートを継続します。 ↩︎
Googleは、ブラウザにサイト間のプライバシーを保護するバリアを弱体化させる「ファースト・パーティ・セット」という機能を提案しています。これは憂慮すべき有害な機能です。
この記事を読む →Googleが新しいウェブ標準、WebBundleを提案しています。WebBundleは、ウェブサイトのリソースを「バンドル(統合)」すると同時に、ブラウザからURLを通してサブリソースを判定することを不可能にします。
この記事を読む →Check out the Brave blog: the front page for news on ad blocking, features, performance, privacy, and Basic Attention Token related announcements.
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